不定詞を使った時制や態などの表し方

to不定詞の中においても、いろいろな時制や態を表現することができますが、不定詞そのものがはっきりとした「時」を表すことができないので、全体の文脈などによって判断します。

不定詞の完了形(to have+過去分詞)

本動詞の表す動作より前の動作や状態を表します。

She appears to have had a spirited quarrel with the editor.
「彼女はその編集者と激しい口論をしたように見える(したようだ)。」

spirited 活発な、強健な

※ appears が現在形なので、“彼女”が口論をしてきたのを、現在の“彼女”の様子を見て、第三者が判断している状態を述べています。

She appeared to have had a spirited quarrel with the editor.
「彼女はその編集者と激しい口論をしたように見えた(したようだった)。」

※ appeared が過去形なので、“彼女”が口論をしてきたのを、その後の“彼女”の様子を思い出して、第三者が判断しているような状態を述べています。

不定詞の受動態(to be+過去分詞)

不定詞の部分のみが受動態としての意味を表します。

I don't want to be criticized by those who fail to act themselves.
「自分たちでは行動を起こさない人に批判されたくはない。」

fail to act 行動を起こさない

The predecessor hoped to have been trasferrd to an another branch office..
「前任者は異動させられることを望んでいた。」

predecessor 前任者  transfer 異動する

※ hope wnat except などの願望を表す動詞が過去形で使われている文で、不定詞が完了形になっている場合は、その願望がかなわなかったことをを示唆します。

不定詞の進行形(to be+動詞ing)

不定詞の部分のみが進行形としての意味を表します。

The young prople seem to be practicing a rescue there now.
「その若者たちは、今そこで救助訓練をしているようだ。」

不定詞の否定形(not to 動詞の原形)

不定詞の部分のみが否定の意味を表します。

My boyfriend pretended not to know her at all.
「私のボーイフレンドは彼女をまったく知らないふりをした。」

不定詞の否定では to の前に not を付けることを覚えておいてください。