状況によって変わる副詞の位置

英語の副詞は日本語と同様、文章における位置がいろいろ変わります。

基本的には副詞が何を修飾するかを理解できれば、ある程度のものが解決できると思います。

ただ、会話など、実際にはどこにきても意味が分かる場合が多いので、それほど神経質になる必要はないでしょう。

文頭にくる副詞

文章全体を修飾する副詞は文頭にくることがよくあります。

Apparently you don't understand the customs of this country.
どうやら、君はこの国の習慣を知らないようだ。」

※次のように接続詞的に使われる副詞もあります。

The Tohoku region was hit by heavy snow. Consequently, every transportation system was paralyzed.
「東北地方は大雪に見舞われた。その結果あらゆる交通機関が麻痺した。」

この場合 and consequently の形で結ぶことも可能です。

文中にくる副詞

最も迷ってしまうのは、文中に副詞を置こうとする場合ですが、基本的には修飾する言葉(品詞)の前に置きます。

The ex-president will reportedly get married again.
伝えられるところによると元大統領は再婚をするらしい。」

He openly provoked us.
「彼はあからさまに我々を挑発した。」


◆副詞の位置によって意味が変わる場合があるので注意が必要です。

only は she を修飾しています。

Only she knows the fact.
「彼女しかその事実を知らない。」


only は the fact を修飾しています。

She knows only the fact.
「彼女はその事実しか知らない。」

※ only も修飾する言葉の前に置くと考えておけば良いでしょう。

文尾にくる副詞

時を表す副詞などはよく文尾にきます。

Trains in the country never run punctually.
「その国の列車は時間どおりに運行することはない。」

They began talking about the matter simultaneously.
「彼らはその事について同時に話し始めた。」

注意すべき副詞

形容詞と副詞が同じ形をしたものがあったり、形容詞に ly を付けた副詞がたくさんあるので、そのことが混乱をまねく場合があります。

I just need a worldly reputation.
「私は世間一般的な評判があればいい。」

※ worldly は「世俗的な」という形容詞です。

◆ hard は「熱心に」などの意味で、副詞にもなる単語ですが、 hardly は「ほとんど~ない」という意味の副詞です。これに似たものがいくつかあるので気をつけましょう。

near(近い) nearly(ほとんど)  late(おそく) lately(最近)  pretty(かなり) prettily(きれいに)

◆副詞として使う enough は修飾する言葉の後ろに置きます。

I think that car is big enough for a family of four.
「あの車は4人家族には十分に大きいと思います。」

◆形容詞として使う場合は、もちろん修飾する語句の前にきます。

We didn't have enough time to talk about it.
「その事を話合う十分な時間がなかった。」